かわいい小鳥たちで癒された後は花芽でちょっとウキウキに☆
まだまだ積雪が1mを超えるニセコでも確実に春の足跡が近づいてきています。ウキウキしますね~♪
もう少ししたら咲きそう!ほぼ毎日森の中に入っているけど、ちょっとずつ変化していってるのに気付くのが嬉しい今日この頃です。
カテゴリー別アーカイブ: ネイチャー通信
小鳥たち
MINAMIガイドのこわ~いエキノコックスのお話のあとは、冬に楽しませてくれたかわいい子達でリラックス。
今は春、繁殖の時期なので、毎日小さな声ながらピーチクパーチク鳴きまくり。一時よりだいぶ見つけやすくなりました。
今日僕の前に来てくれた皆さん達です。
本当に怖い「エキノコックス」
先週、倶知安風土館で「エキノコックス」についての講演がありました。ちょっとショッキングな内容でした。
講師は北海道酪農学園大学・環境動物学の神谷正男教授です。
私自身も野山に出かけますし、ガイドとしてお客様を案内する立場なので、この「エキノコックス」に関しては多少の知識もあり、キツネの話題になると必ず注意を呼びかけていました。ただ、じっさい周りに発病した例も無く、血液検査で判明するのでそんなに深刻に考えていなかったのが本当のところです。しかし今回の講演で改めて「エキノコックス」の恐ろしさを感じ、これは真剣に考えないといけないと思いました。ちょっと長くなりますが、エキノコックスについて講演で聞いたことを書きます。
「エキノコックス」
皆さんは御存知でしょうか?
北海道の方なら御存知でしょうけど、本州ではどうなんですかね。
これは寄生虫なんですが、かなり危険なんです。
成虫はキツネや犬の腸内にサナダムシと同じように寄生しています。そして200個ほどの卵を糞と一緒に野外にばら撒きます。
この卵が間違って人間の口に入ってしまうと、とても恐ろしい結果を招きます。
卵からかえった幼虫は肝臓で無性繁殖(どんどんクローンを作る)をしていきます。最終的には何万匹という幼虫が肝臓の中でうようよと這いずり回るのです。
肝臓はこの幼虫のため腫れ上がってきたり、蜂の巣みたいな穴が空いていきます。肝臓内の静脈が肥大でつまり血流も悪くなります。自覚症状が現れにくく、発見された時はもう手遅れという状態が多いのもこの病気の恐ろしさです。
神谷教授は「病状はガンと同じ」と言われました。治療もガンと同じで冒されたところを切除するしか方法がありません。
自然界ではこの幼虫をネズミが持っています。
エキノコックスに冒されたネズミは肝臓が3倍にも膨れ上がり動きが鈍くなります。
プックリ太ったおいしそうなネズミ。
キツネや犬はそう思うでしょう。
このネズミを食べたキツネ、犬、タヌキなどが腸に成虫を飼い、卵をばらまくのです。
みなさん、かわいいからといって絶対にキツネにさわらないでください。体毛に卵がついている可能性があります。
接触しない、帰ったら手を洗う、生で山菜を食べない、沢水は沸かして飲む。
これを守ればエキノコックスは防げます。北海道に来られる方は必ず覚えていてください。
それから犬を連れて旅行される方は、北海道の大自然で思いっきり走らせたいのはわかりますが、絶対に放してはいけません。犬もネズミを食べる可能性があります。
北海道のキツネの4割強がエキノコックスを持っているといわれます。犬、キツネが一番成虫に適しているのです。本州にエキノコックスを広げないでください。
もともと北海道にもエキノコックスはいませんでした。半世紀ほど前、ネズミの駆除のため千島列島から人間がつれてきたキツネがエキノコックスを持っていたのです。これが始まりです。
現在、毎年10~20人の感染が報告されています。ほとんどが症状が出てきて発見されているそうです。ですから潜在的にエキノコックスを持っている人はまだ多いかもしれません。
キツネの感染率からいうと、道南と札幌周辺の地域が特に注意が必要です。
皆さん!気をつけましょう。
わが町倶知安では、キツネに虫下しの入ったえさを与えることで感染しているキツネを減らす対策をとってます。キツネは縄張り意識が強いので、感染していないキツネがいるテリトリーにはエキノコックスもいないといえるそうです。
ニセコ周辺のキツネの感染率は14%ほど。早く0%になってほしい。
野生動物に餌を与える行為になるのですが、そんなことを言ってる場合じゃありません。この対策が全域に広がり、北海道からエキノコックスがいなくなることを願います。
安心して野山で遊べる環境を次の世代に残したいですよね。
がんばれ!
ここ何日かニセコでは荒れた天気でした。スキー場のリフトも下の方まで止まり、こんな時は家でゆっくり避難、ってな気分になります。
鳥たちはこんな時は常緑針葉樹のなかでじーっとして、動物もちょっとした物陰などに避難していてあまり活動しません。
でもよくよく考えると、足のない植物は大変。こんな天気に対抗するには「耐える」こと。
何とも基本的ながんばりです。
東京では昨日サクラが開花したそうですが、ニセコのサクラはあと1ヶ月と少し(G.W.明けくらい)のがんばりを経てパワーをためて、咲き出します。それだけに余計に綺麗な気がします。
と、今日はちょっとロマンチックにまとめてみました。
ゴロスケその後
今度は昼にフクロウ探しに行ってきました。
見つけましたよぉ~。
大きな木のうえ~のほうで、じーっとしていました。やっぱり昼は寝る時間のようで、一度見つけてしまえばもうこっちのもの。写真は撮り放題!サービス満点の鳥なんです。
彼(?)のお相手はいないのか、不在でした。
ゴロスケ
Nガイドがフクロウの話をしていたけども、まさに今が旬です。
というのも今は鳴きかわしの時期なのです。
フクロウの夫婦は一生添い遂げるらしいのですが、彼女がいるオスは同じ相手に恋をし直し、寄り添い合うらしいですよ。
ということで、リハビリがてら夜の森に行きました。
「ゴロスケホーコー(五郎助奉公)」と聞かれる声が森に響き、何とも神秘的です。
なかなか姿を見せてくれず声だけが響き、昼は人間なんて意に介せずといった感じでぼーっと眠り、またそれが大好きです。
でも色々調べてみると、羽音を立てないしなやかな羽、パラボラアンテナのような集音装置の顔、音源をつかむため立体的に聞こえる位置のずれた耳、両眼視できる目、360°動く首、などなど、他の鳥にないハイテク(?)装置だらけの名ハンターなんです。
オスは狩りに一所懸命、メスは子育てに一所懸命、これからこんな季節になっていきます。
今度は昼にゆっくり見に行きます。見れるかな??
カラスといっても・・・
軽く怪我をしてしまい、ここ1週間ほど思うように歩けないので、スキーも観察散策も出来ません。
ならば大して歩かずに、車の中からでも観察できるようにと、先日少し遠出して鳥見にでかけました。
お目当てのものは見れなかったけど、カササギを見れました。
カラスの仲間ですが、ちょっと色が入っているだけで、随分かわいく見えます。(顔はやっぱりカラス似だけど)
街のカラスも白だの、青だのの色が少しでも入っていれば、もうちょっとかわいく見えるのに・・・、なんて思いました。
ちなみにカササギは九州北西部でよく見られるらしいのですが、その他の場所では散発的にしか見られません。
秀吉さんが朝鮮出兵のときに持ち帰った鳥だとか・・・。