江戸時代から明治まで、北海道と本州を結び、日本の物流の一翼を担った北前船。
その北前船を、平成17年に青森市の「みちのく北方漁船博物館財団」が忠実に復元した「みちのく丸」が、小樽の築港臨港公園で一般公開されていました。
全長32m、最大幅8.5m 積載量150t 米俵なら2千数百表は積めます。
当時は14~17人の男たちで荒波にくり出し、命がけで物資を運搬していたそうです。
リスクが高い分、成功すれば儲けも大きく、一代で巨万の富をえた人物もいるそうです。
私も、司馬遼太郎の「菜の花の沖」を読み、勇気と知恵と冒険心をもった北前船乗りに憧れたものです。
しかし、この木造船は元々近海を行くためのもので、大阪から北海道のような長距離、外海航行に向く船ではなかったため、難破する船も多かったとか。
江戸幕府に規制されていたため、外洋向けの船を作れなかったのが原因です。
自身の存続の為に規制を掛け、民に苦難を強いることはどの時代にもある話なんですね。